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みなさんもご近所やご友人から「○○さんが生前墓を建てたらしい」という噂話を 聞いたことはありませんか。これは「寿陵(じゅりょう)」といい、生前に自分のお墓を 建てる「生前建墓」のことです。 ここでは何故、近年「生前建墓」が増え続けているのか、そして「寿陵」という言葉の 意味についてなど「生前建墓」にまつわる背景についてご説明致します。 |
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生前にお墓を建てることを「寿陵」といい、または生前墓と呼ばれています。 古来中国では、生前にお墓を建てることにより長寿を授かる大変縁起の良いもの とされており、仏教の教えからも「寿陵」を建てることは「逆修(ぎゃくしゅう)」といい、 すなわち「生前から自分のために仏事を営み、冥福を祈ること」とされております。 それによって功徳がもたらされ、子孫へ残すことができ、未来への繁栄と幸福に 繋がると言われています。
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※「寿陵(じゅりょう)」の言葉の意味 |
寿陵の「寿」という文字は、長寿・長命といった命を長らえるという意味であり、 「陵」とは「みささぎ」「はか」と読み、日本では天皇の墓を「御陵」と呼んでいます。 |
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■「永遠の棲み家」は自分で選ぶ 最近「寿陵」について、テレビ、新聞、雑誌など様々なメディアで報道されているのを見かけるようになりました。 一昔前では殆ど見かけられなかった光景です。 これだけ各メディアで報道されるようになった背景には、現在「生前建墓」というものを真剣に考える人が増えてきており、近年墓所を購入する方の7割の方が「生前建墓」であるともいわれています。 |
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しかし、何故この「生前建墓」をこれだけの方々が考えるようになったのでしょうか。 理由としては何点か挙げられるのでしょうが、何よりご自身の目で墓地の環境、 立地条件を確認でき、お好きな場所が選定できることが魅力の一つでしょう。 そして、どのようなお墓のデザインにして、どのような石種を使ってなど、将来の 自分の棲み家を家族で考え、見て、今後の残りの人生を有意義に精一杯 生きていく活力にしていくことでしょう。 人は誰でもいつか必ず「死」を迎えます。この事実はどんな人をもってしても、 どれだけ世の中が発展しようとも代えられないことです。 |
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■心に生まれる安らぎ
死後、私達は「お墓=永遠の棲み家」に引っ越しを します。その「永遠の棲み家」を自分で決めておく ことは案外普通のことなのかもしれません。 生前、私達は自分の住む家を自分で考えます。 どの場所にしようか、どのような家にしようか、どのよ うなデザインや色の家具を揃えようかなど様々な ことを考えて答えを出します。 それと同じように、将来自分が入る家のことも考える 人が増えてきたというのもうなずけます。 |
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時折、霊園で現地見学会のイベントを開催していると、ご見学にご来園された方の中で 「死んじまったらどうせわからないから墓なんか何処でも、何でもいいよ」とおっしゃる方が いらっしゃいますが本当にそうでしょうか? 「お墓=永遠の棲み家」ですよ、現在よりもっともつと永く過ごす地ですよ、それを「どうせ 死んじまったら・・・」なんて寂しいこと言わないでください。 おそらくこの方も決して本心ではないとは思います。心の片隅では自分の死後のことを 考えているはずです、そうでなければわざわざ現地案内会にお出かけになることはないの ですから。ただ心の中で「墓は死んでからでいい」と「今のうち色々考えておかなきゃなぁ」 という考えが交差しているだけで、気持ちの整理がまだできていないだけなのだと思います。 |
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■大切な人生を振り返る 今一度、自分の人生を振り返って見てください。 この世に生を授かり、友人と楽しくすごした子供時代、 勉強に勤しんだ学生時代、社会に出て一生懸命 仕事をして、最愛の人と出会い結ばれて、子を授かり 子育てに奮起した日々。 そんな人生という舞台を精一杯駆け抜けてきた自分に、 人生の最期「永遠の棲み家」を考える時間を与えて あげてもいいのではないでしょうか。 そうすることによって、心に安らぎが生まれ、生きる糧と して日々を有意義に過ごせるのではないでしょうか。 |
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■「生前建墓」で家族に安心を残す
生前のうちにお墓をご用意しておくことは、残された家族に「安心」を与えられます。 最愛の家族が亡くなった時、「お墓を・・・」とは思っても、ご不幸の悲しみや、様々な手続きの慌ただしい中、墓地を探し、考えるということは想像よりも大きな負担となります。 限られた時間の中で墓地の立地条件や環境、交通の便を考え、お墓のデザイン等と意外に時間が掛かり、満足のいくお墓をご用意するのは簡単なことではありません。 |
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その意味でも「寿陵」を建てておけば、後に残された家族の負担も軽減できます。 また、お墓は相続税の相続対策としても有効です。 お墓、仏壇、位牌などを民法では「祭祀(さいし)財産」と定められており、相続財産とは別個に、今後の祭祀を主宰する特定の1人に受け継がせることになっています。この「祭祀財産」は課税対象にはならず、相続税がかかりません。 したがって、生前にお墓を建てておけば、墓地・墓石代は相続の時に除外ができる節税対策としてのメリットがあります。 |
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■命の尊さを考える
最近、テレビや新聞では毎日のように親が子を、子が親を、また夫婦間や兄弟間で起きる残虐な殺人事件が相次いで報じられています。 確かにこのような事件は今までまったくなかったということではありませんが、ここ何年かの間から急増したようにも感じられます。
まったくおかしな世の中になってしまったものです。 |
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自分の思い通りにならなかったり、気に入らなかったら人を簡単に殺し、命の大きさや大切さをまるっきり理解できず、自分本位で身勝手な行動といえるでしょう。 しかし何故、このような出来事が増えてきたのでしょうか。 その背景には、世の中の「命の尊さ」が薄らいできているのではないかとも思います。 自分は何故この世に生を授かり、そして命というものの大切さを、親から正しく学んでいないのではないでしょうか。 |
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■お墓で学べる命の尊さ
お墓はそのようなことを学ぶ場の一つなのですが、たまたま御先祖様のお墓がなかったり、お墓があったとしても、親が子供を幼少の頃からお墓参りに連れて行かなかったりと、命についての教育がされてなかったのではないでしょうか。 お墓参りとは、亡き人を偲び、自分が生を授かっていることを御先祖様に報恩感謝の気持ちを捧げ、家族の幸せを祈り、絆を深める場所です。 |
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命について学ぶには一番わかりやすく、もっとも最適な教材の一つです。 もし、まだご家族に仏様をお持ちでなくても、その姿勢を見せるだけでも違うでしょうし、もしくは故郷に御先祖様が祀ってあるのならば、そのお墓から一握りの土をいただいて、自分のお墓に撒き、御先祖様の供養をされても良いかと思います。 口で説明するだけでは理解が難しいでしょうから、親が手本となり「命の尊さ」を次世代の方々へ教えていく姿は、親としての大切な役割の一つなのではないでしょうか。 |
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